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取材協力

轟はり灸治療院

043-285-5521

診療科目
心療内科鍼灸、美容鍼・一般鍼灸、 スポーツ鍼灸、交通事故治療

実績・奨励

千葉モノレール作草部駅から徒歩1分の交通至便な場所にある『轟はり灸治療院』。落ち着きのあるインテリアと心地よい音楽が流れる院内は、治療院というよりも癒しの空間だ。心療内科系鍼灸や不妊症、小児への治療も積極的に行う息才(そくさい)院長に、鍼灸への想いとその可能性を伺った。

鍼灸を学ぼうと思われたきっかけを教えてください。

私は長く柔道をやっていたのですが、ケガをした仲間たちがよく鍼灸で治療を受けていたのを見るうちに、鍼灸の治療そのものに興味を持つようになりました。

 

私が学んでいた関東鍼灸専門学校というところは、「東洋哲学に基づいた鍼灸治療」が指導の基本でした。これは、症状をピンポイントで治療するのではなく、身体全体をみてバランスを整え、自然治癒力を高めることで健康な状態に導いていく、という考えです。
学ぶにつれて、鍼灸と東洋哲学の奥深さを実感し、仕事として追求していきたいと思うようになりました。

ピンポイントの治療と、全体をみる治療は、どのように違うのですか。

ピンポイントの治療というのは、痛みがある場所、たとえば肩なら肩の痛みだけを緩和させる治療を行うことです。しかし当院の治療は、患部だけに着目するのではなく、全身、また、精神面も考慮しながら、身体全体のバランスを整えていきます。

 

頭痛や胃痛など、身体に不快な症状が出ると、人はその病名と治療法だけを追求しがちです。でも、その症状の原因となるものを探ることが身体全体を診ることなのです。ピンポイントで病気を治すのではなく、原因を探って身体全体を整える。これが当院の考え方です。

どのようにして、痛みの原因を突き止めていくのでしょう。

初診時に患者様のお話をよく聞き、症状やお気持ちを把握します。同時に問診票にもご記入いただくことで、より細かく状況を把握していきます。
実は、痛みの原因というのはとても複雑で、ストレスが原因となっていることも少なくありません。ヒヤリングをするうちに、「実はうつ病で薬を飲んでいる」とか、「ストレスで悩んでいる」ことがわかってくるケースも多いのです。

 

最初からうつ病で悩んでいる、とか、ストレスを抱えて抗不安剤を飲んでいる、と伝えてくださると話は早いのですが、なかなか言いづらい、というのも心情でしょう。だからこそ患者様とのコミュニケーションを大切にして、本当の症状やお気持ちを引き出して差し上げることが私の大切な仕事のひとつでもあると考えています。

心療内科系の鍼灸にも力を入れていらっしゃるとのことですが、具体的にどのような治療なのでしょう。

鍼灸によって、単純にストレスをなくす、あるいはストレスによる痛みを緩和させる、という対処療法ではなく、鍼灸によって身体全体のバランスを整え、ストレスに負けない身体をつくっていくという治療です。

そうすることで、ゆくゆくは薬を使用しなくてもよい状態に導いていく、と?

鍼灸師は医者ではないので、薬の服薬に関しての指導はできません。現在、薬を服用している方は、病院で処方されているわけですから、薬については主治医に相談していただいて、という流れになります。とはいえ、身体全体のバランスがよくなって、ストレスによる痛みや不安が緩和されれば、それに応じて薬の量もコントロールできるようになるでしょう。

 

私は、すべて鍼灸で完結させる、という考えではありません。ですから何度か治療に通っていただいている途中で、今は、鍼灸よりも医療機関での治療が有効だと感じた際は、一度医療機関で診てもらうことをすすめています。うちは鍼灸院で、レントゲンなどの医療検査機器はありませんし、薬を処方することもできない。だから、適材適所というか、必要な部分は医療機関にお任せします。患者様を守るためには、鍼灸だけが正しいという判断で治療を進めるのではなく、医療機関などと連携をとりながら行っていくことが理想だと考えています。

そのためのネットワークづくりもすすめていらっしゃるのですか。

『NPO全国鍼灸マッサージ協会』の理事長としての活動や『AMS研究会(鍼灸メンタルサポート研究会)』などの立ち上げを行っております。また、ドクターや看護師、介護士など、さまざまな現場で仕事をする方々を招いて話を伺ったり、ボランティア活動を行うなど、鍼灸への理解を広げ、可能性を探るさまざまな取り組みを行っています。こうした活動は、鍼灸のスキルを向上させるためにも役立っているんですよ。 こうした活動や勉強会を通して広がりつつあるネットワークを、ゆくゆくは地域医療の貢献のために役立てることができたら、と考えているところです。最終的には、医療機関、鍼灸など、異業種間で協力しながら地域の皆様の健康を守っていくカタチを構築していきたいですね。

 

まあ、実際のネットワークづくりはなかなか難しいのが現状ですが、鍼灸の有効性を理解しているドクターなどは意外と多いんです。東洋医学を取り入れた治療を実際に取り入れている病院も増えてきましたしね。

なるほど。鍼灸治療の可能性は、とても奥が深そうです。

鍼灸は「触れる」ことを大切にした治療です。私も鍼をうつ際は、脈診をして、患部を触り、実際に手や指で患者様の身体の状態を把握しながら行っています。「触れる」ことは、実は、相手の痛みを和らげる手法として、昔からごく当たり前に行われていることです。たとえば子どもが転んだら、お母さんが患部をさすって「痛いの、痛いの、飛んでいけー!」というと、子どもが泣き止むことがあります。また、不安なときに手や背中に触れてもらうと気持ちが落ちつきますよね。

「手当て」という言葉もありますね。

ええ。だから「触れること」――私自身は、タッチ医療と呼んでいますが、これは人の心の安定に欠かせないものです。
とくに、乳幼児期にお母さんが子どもに愛情を持ってたくさん触れて育てることは、大人になってからの精神の安定にもつながると言われています。

 

鍼灸では小児用の鍼を使用した治療法があります。これは鍼をうつのではなく、なでるように肌を刺激することで、自律神経を調整する治療なのですが、かんの虫、アトピー 、ぜんそく、夜尿症など、さまざまな症状に効果があるんですよ。 この刺激はコツさえわかれば誰でもできるので、施術者ではなく、お母さんたちが出来るようになるための、『ママさんはり・きゅう教室』を社会貢献として行っております。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

先ほど、鍼灸を含めた地域のネットワークづくりがしたい、とお話しましたが、それを着実に進めていくには、鍼灸への正しい理解を広げていくことが大切です。医療関係者もそうですが、地域に暮らす方々、とくに子育て中のお母さんたちの理解が広がれば、鍼灸はもっと身近なものになっていきます。

 

鍼はお母さんの手の刺激。だから痛いのではなく気持ちがいいもの。
お灸はお母さんの手のぬくもり。だから熱いのではなく、あたたかい。
どちらも「癒し」なんですね。

 

ストレスやさまざまな疾患、不妊治療、緩和ケアへの効果など、鍼灸は、限りない可能性を秘めています。人が生まれてから亡くなるまで、一生頼りになるやさしい治療法とも言えると思います。
私はこれからも、さまざまな試み、学び、ネットワークづくりを通じて、鍼灸の「医療として」を広げ、その可能性を探っていきたいと思っています。また、近い将来ではカウンセラー等の先生方と提携し、「心と体の養成講座」を開催する予定です。

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